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Ordination Dr. Rie Iwaki
ウイーンの医療情報
目次
予防・健康管理
症状・疾患別ガイド
動脈硬化性疾患【投稿予定】
骨粗鬆症【投稿予定】
こころと体
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【連載】ウィーンで歳を重ねるということ④歩くことを、楽しみに変えてみる ―Stadtwanderwegで見つけた、小さな健康習慣―
歳を重ねるにつれて、 「健康のために〇〇しなければ」 ということが少しずつ増えてきます。 運動しなければ。 食事に気をつけなければ。 健康診断にも行かなければ。 もちろん、どれも大切です。 でも、せっかくなら「健康のために頑張って何かをする」のではなく、楽しいことが、結果として健康にもつながっている。 そんな毎日の方がいいな、と私は思います。 先日、友人から、 「ウィーンのStadtwanderwegを全部制覇する!」 と聞きました。 Stadtwanderwegという名前はこれまでにも耳にしたことがありましたが、実はどんなものなのか全く知らなかった私。 そこで友人に付き合って、まずはStadtwanderweg 4(Jubiläumswarte)を歩いてみることにしました。 これが、思っていた以上に楽しかったのです。 ウィーンのStadtwanderwegとは? ウィーン市には、14のStadtwanderweg(市内ハイキングコース)があります。 Kahlenberg、Hermannskogel、Bisamberg、Prater、Wiener

Dr. Rie Iwaki
7 時間前読了時間: 8分
それは「季節のせい」だけではないかもしれない―アレルギーと上手につき合うために―
なんとなく鼻がむずむずする。 目がかゆい。 くしゃみが続く。 夜になると咳が出る。 そんな症状が、季節に関係なく続いていることはありませんか。 「風邪が長引いているのかな」 「体調がいまひとつなだけかも」 そう思いながら過ごしている方も、少なくないかもしれません。 アレルギーとは、本来体を守るはずの免疫が、 花粉、ダニ、動物の毛、カビ、食べ物などに対して、 過敏に反応してしまう状態です。 その結果として、 ・鼻炎(花粉症) ・結膜炎(目のかゆみ) ・皮膚のかゆみ ・喘息(咳・息苦しさ) ・じんましん など、さまざまな症状として現れます。 なお、寒暖差によって鼻水やくしゃみが出る場合、いわゆる「寒暖差アレルギー」と呼ばれることもありますが、実際にはアレルギーではなく、血管運動性鼻炎と呼ばれる状態であることがあります。 大切なのは、「何に反応しているのか」を知ることです。 症状の出る季節、場所、食べたもの、触れたもの。家の中か外か、朝か夜か。 こうした日常の小さな手がかりが、診断につながります。 季節によって症状が強く出る場合には、 花粉症が関係して

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9月5日読了時間: 4分


糖尿病・糖尿病予備軍とは?―「血糖値が少し高めですね」と言われたら、今できることがあります―
健康診断で、 「血糖値が少し高めですね。」 「HbA1cが少し高いですね。」 と言われたことはありませんか。 「まだ糖尿病ではないから大丈夫。」 「甘いものはあまり食べないから関係ない。」 そう思われる方も少なくありません。 診療をしていると、 「症状がないので、そのままにしていました。」 という方もよくいらっしゃいます。 しかし糖尿病は、自覚症状がない時期から少しずつ血管や神経に負担をかける病気です。 だからこそ、「糖尿病予備軍」の段階で生活習慣を見直すことが、将来の健康につながります。 今回は糖尿病と糖尿病予備軍について、最新の考え方をご紹介します。 あわせて読みたい 脂質異常症とは? 高血圧とは? オーストリアの健康診断(Vorsorgeuntersuchung)とは? 糖尿病とは? 糖尿病とは、血液中のブドウ糖(血糖)が慢性的に高くなる病気です。 通常は、食事をすると血糖値が上がりますが、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの働きによって、血糖値は適切な範囲に保たれています。 糖尿病では、 インスリンの分泌が少なくなる インスリンが

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7月31日読了時間: 5分
脂質異常症とは?―「コレステロールが高いですね」と言われたら、どう考えればよいのでしょうか―
健康診断で 「コレステロールが高めですね。」 「LDLコレステロールが高いです。」 と言われたことはありませんか。 一方で、 「自覚症状はないし、様子を見ても大丈夫かな。」 「薬はできれば飲みたくない。」 というお気持ちをお持ちの方も少なくありません。 診療をしていても、 「まだ元気だから。」 「食事に気を付ければ大丈夫ですよね。」 というご相談をよく受けます。 脂質異常症は、症状がないまま進行することが多い病気です。 だからこそ、不安になりすぎる必要はありませんが、正しく知っておくことが大切です。 今回は、脂質異常症について現在の考え方をまとめてみたいと思います。 あわせて読みたい 高血圧とは? オーストリアの健康診断(Vorsorgeuntersuchung)とは? それ、更年期かもしれません 脂質異常症とは? 脂質異常症とは、 血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)のバランスが崩れた状態です。 主に問題となるのは、 LDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール) HDLコレステロール(善玉コレステロール) 中性脂肪(トリグリセリド)

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7月26日読了時間: 7分
【保存版】旅行中の体調管理―海外旅行・日本への一時帰国に持っておきたい薬と準備リスト―
「旅行中に子どもが熱を出したらどうしよう。」 「海外で薬局へ行くのは少し不安。」 「日本へ一時帰国するとき、どんな薬を持って行けば安心?」 夏休みや長期休暇が近づくと、このようなご相談をいただくことがあります。 旅行は楽しみな一方で、環境や食事、気候の変化、疲労などから体調を崩しやすい時期でもあります。 また、日本とオーストリアでは市販薬の種類や商品名が異なるため、「現地で買えば大丈夫」と思っていても、必要な薬がすぐに見つからないこともあります。 今回は、旅行前に準備しておくと安心な薬や持ち物についてまとめました。 ※この記事は一般的な内容です。持病がある方や妊娠中、小さなお子さんでは必要なものが異なりますので、旅行前にかかりつけ医へご相談ください。 あわせて読みたい それ、軽い脱水かもしれません ウィーンの紫外線、実は日本より強い? 【ウィーン版】子どもの発熱・受診の目安 【ウィーン版】大人の時間外受診ガイド 〖ウィーン・小ども版〗救急・時間外対応ガイド オーストリアの健康診断(Vorsorgeuntersuchung)とは? 出発前に確認した

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7月19日読了時間: 6分
PMS(月経前症候群)とは?―「生理前だから仕方ない」だけではないかもしれません―
「生理前になるとイライラする」 「気分が落ち込む」 「家族にきつく当たってしまう」 「甘いものが止まらない」 そんな経験はありませんか。 診療をしていると、 「昔からだから仕方ないと思っていました」 というお話を聞くことがあります。 一方で、 「年齢とともに症状が強くなった気がする」 「更年期なのかPMSなのか分からない」 と相談される方も少なくありません。 PMS(月経前症候群)は決して珍しいものではありません。 日本では、月経のある女性の多くが何らかの月経前症状を経験するといわれています。 しかし、つらい症状があっても「我慢するしかない」と考えている方が少なくないように感じます。 今回はPMSについて、現在分かっていることをまとめてみたいと思います。 PMSとは? PMS(Premenstrual Syndrome:月経前症候群)とは、 排卵後から月経前にかけて現れ、月経開始後数日以内に改善する心身の症状を指します。 典型的には、月経後しばらくすると症状が軽くなったり消失したりします。 代表的な症状として、 こころの症状 イライラ 怒りっぽく

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6月27日読了時間: 7分
【連載】ウィーンで歳を重ねるということ③日々の暮らしが、脳を支える―運動・睡眠・食事・人とのつながり―
「認知症は、予防できるのでしょうか」 ときどきこうしたご質問を受けることがあります。 すべてを防ぐことはできません。 けれど最近では、認知症のリスクの一部は、生活習慣や体の状態、社会的なつながりと関係している可能性があることが分かってきています。 つまり、認知症は「脳だけ」の問題ではなく、日々の暮らしともゆるやかにつながっているということです。 たとえば、 ・血圧や血糖を整えること ・体を動かすこと ・睡眠を大切にすること ・食事のバランスを意識すること ・人とのつながりを持つこと どれも特別なことではありません。 日常の中にある、小さな選択ばかりです。 運動というと、少し身構えてしまう方もいるかもしれません。 けれど、必ずしも特別なスポーツを始める必要はありません。 少し歩く。階段を使う。外に出て光を浴びる。 そうした小さな動きも、積み重なれば大切な生活習慣になります。 睡眠もまた、脳の健康を考えるうえで大切な要素です。 眠っている間、脳はただ休んでいるだけではなく、日中にたまった老廃物を処理し、次の日に備えて整えていると考えられています。..

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6月24日読了時間: 3分
健康診断・がん検診・プライベート健診―「たくさん受けること」が健康につながるとは限りません―
「念のため、できる検査は全部受けておいた方がいいですか?」 「がんは早く見つけるほど良いのだから、毎年いろいろ検査した方が安心ですよね?」 診療をしていると、このようなご相談を受けることがあります。 最近では、全身MRIやPET検査、人間ドックに近いプライベート健診なども目にする機会が増えました。 一方で、 「何を受けたらよいのか分からない」 「検査は多いほど安心なのだろうか」 と迷われる方も少なくありません。 結論から言うと、健康診断やがん検診は「多ければ多いほど良い」というものではありません。 大切なのは、年齢、性別、家族歴、生活習慣、既往歴などに応じて、自分にとって意味のある検査を適切なタイミングで受けることです。 予防医療の目的は、病気を片端から探すことではありません。 将来の心筋梗塞や脳卒中、糖尿病、一部のがんなどのリスクを下げ、健康に過ごせる時間を延ばすことにあります。 オーストリアの健康診断(Vorsorgeuntersuchung)とは? オーストリアでは、18歳以上の方を対象に、年に1回無料で受けられる健康診断(Vorsorge

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6月20日読了時間: 6分
HPVワクチン、接種歴を一度確認してみませんか?―子宮頸がんだけではない「がんを予防するワクチン」―
「子宮頸がんワクチンですよね?」 HPVワクチンというと、そう聞かれることがあります。 確かにHPVワクチンは、子宮頸がん予防のワクチンとして広く知られています。 けれど実際には、それだけではありません。 HPV(ヒトパピローマウイルス)は、 ・子宮頸がん ・肛門がん ・中咽頭がん ・陰茎がん ・外陰がん、腟がん ・尖圭コンジローマ などの原因になることが知られています。 つまり、HPVワクチンは女性だけのワクチンではなく、男女ともに関係するワクチンです。 今回は、オーストリアで暮らす日本人の方に向けて、HPVワクチンについて整理してみたいと思います。 オーストリアでは男女ともに推奨されています 日本では長い間、 「子宮頸がん予防=女の子のワクチン」 という印象が強かったかもしれません。 一方、オーストリアでは、HPVワクチンは男女ともに推奨されています。 それは、HPVによる病気が女性だけの問題ではないからです。 男の子も将来HPV関連のがんや尖圭コンジローマになる可能性があります。 また、社会全体で感染を減らすという意味でも、男女ともに接種す

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6月18日読了時間: 4分
健康診断で「異常なし」なのにしんどい―それは気のせいではないかもしれません―
「健康診断では異常ありませんと言われました」 それでも、 疲れやすい。朝からだるい。集中力が続かない。やる気が出ない。息切れしやすい。 そんな不調が続いている方はいらっしゃいませんか。 診療をしていると、 「検査では異常がないのに、なんとなくしんどい」 というご相談を受けることは少なくありません。 もちろん、健康診断で大きな異常が見つからなかったことは良いことです。 けれど、「異常なし」と「絶好調」は必ずしも同じではありません。 健康診断では分からないこともある 一般的な健康診断では、 ・血圧 ・血糖値 ・コレステロール ・肝機能・腎機能 などを確認します。 これらはとても大切な項目です。 一方で、「疲れやすい」「なんとなくしんどい」という症状の原因が、健康診断だけで分かるとは限りません。 健康診断は、主に生活習慣病や一部の病気を見つけるための検査です。 そのため、異常がなくても体調不良の原因が完全に否定されるわけではありません。 鉄不足が隠れていることも 特に女性では、 ヘモグロビンは正常でも、 体内の鉄の貯蔵量を示すフェリチンが低下しているこ

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6月16日読了時間: 5分
果実ジュースやスムージーは身体によい? ―健康的なイメージと、知っておきたい注意点―
「毎朝フルーツジュースを飲んでいます」 「スムージーなら身体によさそう」 そんな声をよく聞きます。 果物は健康によいというイメージがありますし、実際にビタミンやミネラル、食物繊維などを含む大切な食品です。 ですから、そう感じるのはとても自然なことだと思います。 ただ、果実ジュースやスムージーについては、少しだけ誤解されやすい点もあります。 今回は、「果物」と「ジュース・スムージー」の違いについて、いっしょに考えてみたいと思います。 果物そのものは健康的な食品 まず大前提として、果物そのものは健康的な食品です。 果物には、 ・ビタミン ・ミネラル ・食物繊維 ・ポリフェノールなどの抗酸化物質 が含まれています。 多くの研究で、果物の摂取は心血管疾患や高血圧などのリスク低下と関連することが報告されています。 つまり、 「果物を食べること」は、基本的に健康的な習慣です。 ジュースになると何が変わる? 問題は「果物」ではなく、「果実ジュース」のほうです。 オレンジを丸ごと1個食べる場合と、オレンジジュースを飲む場合では、思っている以上に違いがあります。

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6月12日読了時間: 6分
高血圧は「症状がないうち」が大切―海外で暮らす私たちが知っておきたいこと―
「血圧が少し高いですね」 そう言われたことはありませんか。 けれど、 頭痛もないし、 元気だし、 特に困っていない。 そう思って、そのままになっている方も少なくありません。 実際、高血圧は初期にはほとんど症状がありません。また、高血圧以外にも、症状がないまま進行する病気は少なくありません。予防医療については、こちらの記事も参考にしてください。 →オーストリアの健康診断(Vorsorgeuntersuchung)とは?―無料で受けられる予防検診― →「SVS-Vorsorgepassとは? ―予防検診や予防接種でポイントが貯まる新しい制度―」 だからこそ、「サイレントキラー(静かな殺し屋)」とも呼ばれています。 症状がないまま何年も続き、ある日突然、 脳卒中、 心筋梗塞、 心不全、 腎臓病 として見つかることもあります。 まずは自分の血圧を知ることから 高血圧について考えるとき、一番大切なのは、 まず自分の値を知ることです。 近年のガイドラインでは、診察室だけでなく、自宅で測る家庭血圧の重要性が強調されています。 診察室では緊張して高くなる方もいま

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6月11日読了時間: 6分
SVS-Vorsorgepassとは?―予防検診や予防接種でポイントが貯まる新しい制度―
2026年5月、オーストリアの自営業者社会保険(SVS)が、新しい予防プログラム「SVS予防パス(SVS-Vorsorgepass)」をスタートしました。 SVSに加入している方を対象に、健康診断や予防接種、がん検診などの予防医療を受けることでポイントが貯まり、一定のポイントを現金ボーナスとして受け取れる制度です。 「予防は大切」と分かっていても、日々の忙しさの中では後回しになりがちです。 SVS-Vorsorgepassは、そうした予防医療を少し分かりやすく、続けやすくするための仕組みといえるかもしれません。 ここでは、できること、使い方、注意点を分かりやすくまとめます。 SVS-Vorsorgepassとは? SVS-Vorsorgepassは、SVS加入者向けの予防医療プログラムです。 自分に推奨される予防検診や予防接種などを、svsGOアプリまたはWebポータル上で確認できます。 対象となる予防措置を受けるとポイントが貯まり、一定のポイントを現金ボーナスとして受け取ることができます。 また、達成状況は、 ・ブロンズ ・シルバー ・ゴールド

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6月8日読了時間: 5分
オーストリアの健康診断(Vorsorgeuntersuchung)とは?―無料で受けられる予防検診―
「オーストリアにも健康診断はあるのですか?」 診療をしていると、ときどきそんなご質問をいただきます。 日本では会社の健康診断を毎年受けていたけれど、オーストリアに来てからは一度も受けていない、という方も少なくありません。 実はオーストリアには、Vorsorgeuntersuchung(予防検診・健康診断) という制度があります。 18歳以上でオーストリアに居住している方であれば、原則として年に1回、無料で受けることができます。保険加入者だけでなく、一定の条件を満たせば保険未加入者でも利用できます。 Vorsorgeuntersuchungの目的は? この健康診断の目的は、病気を見つけることだけではありません。 特に重点が置かれているのは、 ・高血圧 ・糖尿病 ・脂質異常症(コレステロール) ・心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患 ・一部のがん といった、生活習慣病や将来の健康リスクを早い段階で見つけることです。 症状が出てから受診するのではなく、 「まだ症状がない時期に確認する」 という考え方が中心になっています。 誰が受けられる?...

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6月7日読了時間: 4分
オーストリアのWahlarzt受診後、ÖGKへの払い戻し申請はどうする?―実際の手順をわかりやすく解説―
「ÖGKへの払い戻し申請はどうしたらいいですか?」 当院では診療後、このようなご質問をいただくことが少なくありません。 現在、当院では患者さんに代わってÖGKへの電子申請は行っていないため、払い戻しを希望される場合には、患者さんご自身で手続きをお願いしています。 とはいえ、初めて申請する方にとっては、 「どの書類が必要なの?」 「オンラインでできるの?」 「どのくらい返ってくるの?」 など、分かりにくいことも多いかもしれません。 オーストリアでは、Wahlarzt(自由診療医・私費診療医)を受診した場合、まず患者さん自身が診察代を支払います。 その後、ÖGK(オーストリア健康保険)へ申請することで、一部の費用について払い戻しを受けることができます。 今回は、ÖGKへの払い戻し申請について、実際の手順を分かりやすくまとめてみます。 Wahlarztとは? Wahlarztとは、ÖGKなどの公的保険と直接契約を結んでいない医師のことです。 受診時には診察代を自己負担で支払い、その後、公的保険へ払い戻し申請(Kostenerstattung)を行

Dr. Rie Iwaki
6月1日読了時間: 5分
それ、甲状腺の病気かもしれません―疲れやすさ・動悸・体重変化の背景に―
「最近なんとなく疲れやすい」 「以前より動悸が気になる」 「食事量は変わらないのに体重が増えた(減った)」 そんな変化を感じることはありませんか。 忙しい毎日の中では、 「年齢のせいかな」 「ストレスがたまっているのかも」 「更年期かもしれない」 と思って過ごしていることも少なくありません。 けれど、その背景に甲状腺の病気が隠れていることがあります。 甲状腺とは? 甲状腺は、のどぼとけの下あたり、首の前側にある小さな臓器です。 ここで作られる甲状腺ホルモンは、体の代謝や体温の調節、心臓の働きなど、全身の活動に関わっています。 そのため、甲状腺ホルモンが多すぎても少なすぎても、体のあちこちにさまざまな症状が現れます。 女性に多い病気です 甲状腺の病気は男性にも起こりますが、女性に多いことが知られています。 特に40〜60代では、更年期の症状とよく似た不調が現れることもあり、見過ごされてしまうことがあります。 甲状腺ホルモンが多すぎる場合 (甲状腺機能亢進症) 代表的な病気にバセドウ病があります。 例えば、 ・動悸 ・汗が増える ・暑がりになる

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5月30日読了時間: 4分
それ、更年期かもしれません―疲れやすさ・動悸・眠れなさの背景に―
「最近、なんとなく疲れやすい」 「以前より眠りが浅くなった」 「急に汗が出たり、動悸がしたりする」 そんな変化を感じることはありませんか。 忙しい毎日の中では、 「年齢のせいかな」 「ストレスがたまっているのかも」 「気のせいかもしれない」 と思って、そのままになっていることも少なくありません。 けれど、その背景に“更年期”が関係していることがあります。 更年期とは? 更年期とは、一般的に閉経の前後の時期を指します。 日本では「閉経前後およそ10年間」と説明されることが多く、40代後半から50代前半にかけて症状を感じる方が多くみられます。 閉経とは、医学的には「月経が12か月ない状態」を指します。その前後には、女性ホルモン、特にエストロゲンの分泌が大きくゆらぎ、やがて低下していきます。 このホルモンの変化が、ほてり、発汗、睡眠の乱れ、気分の変化などに関係することがあります。 ただし、症状の出方には個人差があり、 「ほとんど気にならない」 という方もいれば、日常生活や仕事に大きく影響する方もいらっしゃいます。 よくみられる症状 更年期では、さまざま

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5月25日読了時間: 6分
それ、鉄不足かもしれません―疲れやすさ・動悸・息切れの背景に―
「最近なんとなく疲れやすい」 「立ちくらみが増えた気がする」 「階段で息切れするようになった」 そんな不調を感じることはありませんか。 忙しい毎日の中では、 「寝不足かな」 「ストレスかもしれない」 「年齢のせいかな」 と思って、そのままになっていることも少なくありません。 けれど、その背景に“鉄欠乏性貧血”が隠れていることがあります。 鉄欠乏性貧血は、もっともよくみられる貧血の一つです。 特に月経のある女性に多くみられますが、男性や閉経後女性では、別の病気が背景に隠れていることもあるため注意が必要です。 貧血とは? 貧血とは、血液中のヘモグロビンが低下し、全身に十分な酸素を運びにくくなった状態です。 ヘモグロビンを作るためには鉄が必要です。そのため、体内の鉄が不足すると「鉄欠乏性貧血」が起こります。 ただし、すべての貧血が鉄不足によるものではありません。 例えば、 ・慢性的な炎症 ・腎機能低下 ・ビタミンB12不足 ・葉酸不足 などでも貧血は起こることがあります。 鉄欠乏性貧血の主な症状 鉄欠乏性貧血では、 ・疲れやすい ・だるい ・息切れ ・

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5月22日読了時間: 4分
その動悸、大丈夫?―様子を見てよいものから、不整脈まで―
「急にドキドキした」 「胸がバクバクする感じがする」 「脈が飛ぶような感じがある」 そんな“動悸”を感じたことがある方は、少なくないかもしれません。 一方で、 「疲れのせいかな」「ストレスだろうと思って様子を見ている」 という方も多く、受診するべきか迷いやすい症状の一つでもあります。 動悸とは? 動悸とは、普段は意識しない心臓の拍動を強く感じる状態です。 例えば、 ・脈が速い ・胸がドキドキする ・脈が飛ぶ感じがする ・不規則に打っている感じがする といった形で感じることがあります。 よくある原因 動悸の原因はさまざまですが、必ずしも危険な病気とは限りません。 比較的よくみられるものとして、 ・疲労 ・睡眠不足 ・ストレスや緊張 ・カフェイン ・アルコール ・脱水 ・発熱 などがあります。 また、 ・風邪薬 ・気管支を広げる薬 ・甲状腺ホルモン薬 ・一部のサプリメント ・エナジードリンク などが影響していることもあります。 こうした場合、一時的に症状が出ても、生活を整えることで改善することがあります。 背景に病気が隠れていることも 一方で、病気が

Dr. Rie Iwaki
5月18日読了時間: 4分
胃がんも「予防の時代」へ―ピロリ菌・胃カメラ・今知っておきたいこと―
「昔、ピロリ菌がいると言われたことがある」 「胃カメラで慢性胃炎と言われた」 「除菌をすすめられたけれど、そのままになっている」 このようなお話を、診療の中で伺うことがあります。 一方で、特に症状がないと、 「今さら治療した方がいいのかな?」 「胃の調子も悪くないし、大丈夫かな」 と思われる方も少なくありません。 ピロリ菌は、症状がはっきり出ないことも多いため、つい後回しになりやすいものです。 けれども、胃の健康を長い目で考えるうえでは、一度きちんと確認しておくことが大切な場合があります。 ピロリ菌とは? ピロリ菌、正式には Helicobacter pylori は、胃の粘膜に住みつく細菌です。 多くの場合、幼少期に感染すると考えられています。 日本では、特に以前の世代で感染している方が比較的多く、若い頃や健診、胃カメラの際に「ピロリ菌がいる」と言われたことがある方もいらっしゃいます。 感染していても、必ず胃痛や胃もたれが出るわけではありません。 そのため、検査を受けるまで気づかないこともあります。 なぜピロリ菌が問題になるのでしょうか...

Dr. Rie Iwaki
5月14日読了時間: 7分
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