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Ordination Dr. Rie Iwaki
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予防・健康管理
それ、更年期かもしれません―疲れやすさ・動悸・眠れなさの背景に―
「最近、なんとなく疲れやすい」 「以前より眠りが浅くなった」 「急に汗が出たり、動悸がしたりする」 そんな変化を感じることはありませんか。 忙しい毎日の中では、 「年齢のせいかな」 「ストレスがたまっているのかも」 「気のせいかもしれない」 と思って、そのままになっていることも少なくありません。 けれど、その背景に“更年期”が関係していることがあります。 更年期とは? 更年期とは、一般的に閉経の前後の時期を指します。 日本では「閉経前後およそ10年間」と説明されることが多く、40代後半から50代前半にかけて症状を感じる方が多くみられます。 閉経とは、医学的には「月経が12か月ない状態」を指します。その前後には、女性ホルモン、特にエストロゲンの分泌が大きくゆらぎ、やがて低下していきます。 このホルモンの変化が、ほてり、発汗、睡眠の乱れ、気分の変化などに関係することがあります。 ただし、症状の出方には個人差があり、 「ほとんど気にならない」 という方もいれば、日常生活や仕事に大きく影響する方もいらっしゃいます。 よくみられる症状 更年期では、さまざま

Dr. Rie Iwaki
2 時間前読了時間: 6分
胃がんも「予防の時代」へ―ピロリ菌・胃カメラ・今知っておきたいこと―
「昔、ピロリ菌がいると言われたことがある」 「胃カメラで慢性胃炎と言われた」 「除菌をすすめられたけれど、そのままになっている」 このようなお話を、診療の中で伺うことがあります。 一方で、特に症状がないと、 「今さら治療した方がいいのかな?」 「胃の調子も悪くないし、大丈夫かな」 と思われる方も少なくありません。 ピロリ菌は、症状がはっきり出ないことも多いため、つい後回しになりやすいものです。 けれども、胃の健康を長い目で考えるうえでは、一度きちんと確認しておくことが大切な場合があります。 ピロリ菌とは? ピロリ菌、正式には Helicobacter pylori は、胃の粘膜に住みつく細菌です。 多くの場合、幼少期に感染すると考えられています。 日本では、特に以前の世代で感染している方が比較的多く、若い頃や健診、胃カメラの際に「ピロリ菌がいる」と言われたことがある方もいらっしゃいます。 感染していても、必ず胃痛や胃もたれが出るわけではありません。 そのため、検査を受けるまで気づかないこともあります。 なぜピロリ菌が問題になるのでしょうか...

Dr. Rie Iwaki
5月14日読了時間: 7分
若くても乳がんになることはあるのか― ウィーンでの検診と、今できること ―
病棟で勤務していると、20代や30代で乳がんと診断される方に出会うことがあります。多くは、出産後や、お子さんがまだ小さい時期の方です。 もちろん、乳がん全体としては年齢とともに増える病気ではありますが、 「若いから大丈夫」 と言い切れない場面があることも、日々感じています。 オーストリアでは、乳がん検診(マンモグラフィー)は、 👉 原則として45歳から69歳の女性を対象に 👉 2年ごとの検診 が推奨されています いわゆる「公的な検診プログラム」として案内が届くのはこの年齢層です。 また、 👉 40歳以上であれば、希望に応じて検査を受けることも可能です ただしこの場合は、自主的な申請が必要になります。 これは、公衆衛生的に 👉 「有効性が高い年齢層」 に重点を置いているためであり、 👉 若い年齢では発症頻度が低いことに加え、 👉 乳腺が高濃度であることが多く、検査の精度が相対的に低いこと 👉 検診のメリットとデメリットのバランス が考慮されています。 ただし、これは 👉 「若い人には起こらない」という意味ではありません...

Dr. Rie Iwaki
5月1日読了時間: 4分
睡眠不足は脳に影響する?|認知症と健康との関係
睡眠は、単なる休息ではなく、体と脳の健康に深く関わることが分かってきています。 これまでの記事では、認知症の検査や治療、予防についてお話ししてきました。 ▶前回記事 その中で、最近とくに重要性が注目されているのが「睡眠」です。 最近、「よく眠れていますか?」と患者さんに伺う機会が増えました。 忙しい日常の中で、睡眠はつい後回しにされがちですが、 実は健康や体の変化、さらには加齢現象にとても深く関わっていることが分かってきています。 睡眠というと「休む時間」というイメージがありますが、実際にはそれ以上の役割を持っています。 睡眠中、脳の中では、日中の活動でたまった老廃物を外に排出する仕組みが働いています。 この過程には、アルツハイマー病に関係する アミロイドβと呼ばれる物質も含まれていると考えられています。 つまり、睡眠は単なる休息ではなく、 脳を整える時間でもあるということです。 さらに最近では、睡眠と「加齢」との関係も注目されています。 例えば、細胞の寿命に関わるテロメアは、慢性的な睡眠不足やストレスによって短くなる可能性があるとされています。

Dr. Rie Iwaki
4月27日読了時間: 3分
認知症は予防できるのか―いま分かっていることと、日々できること―
前回は、 認知症の血液検査 や新しい治療についてまとめました。 ▶ 前回記事 リンク では、「予防」はどこまでできるのでしょうか。気になる方も多いかと思います。 少し前まで、認知症は「防ぐことが難しいもの」として語られることが多かったように思います。 けれど最近では、考え方が少しずつ変わってきています。 現在、認知症の発症に関わる要因のうち、 およそ40%は生活習慣や環境に関連している可能性がある と考えられています。 つまり、すべてを防ぐことはできなくても、 関わり方によってリスクを下げられる可能性がある ということです。 では、具体的にどのようなことが関係しているのでしょうか。 よく知られているものとしては、 ・運動不足 ・高血圧や糖尿病などの生活習慣病 ・喫煙 ・過度の飲酒 ・難聴 ・社会的な孤立 などがあります。 どれも特別なものではなく、日々の暮らしの中にある要素ばかりです。 中でも、最近よく話題になるのが「運動」です。 運動というと、「やらなければ」と思いながらも、なかなか続かないものでもあります。 私自身も、どちらかというと家にい

Dr. Rie Iwaki
4月22日読了時間: 4分
アルツハイマー病の新しい治療|点滴薬はどこまで進んでいる?
前回は、認知症の血液検査についてまとめました。 ▶前回記事 リンク 認知症の新しい点滴治療について、最近耳にする機会が増えてきました 最近、このテーマについて関心を持たれる方が少しずつ増えてきているように感じます。 前回の記事 では、「血液検査で認知症がわかるのか」というテーマについてお話ししましたが、その流れの中で、次に気になるのが「治療」のことかもしれません。 現在、アルツハイマー病に対しては、 Lecanemab(レカネマブ/商品名:Leqembi)や Donanemab(ドナネマブ/商品名:Kisunla) といった、 新しい点滴による治療が登場しています。 これらは、これまでの薬とは少し考え方が異なり、病気の原因の一つとされる物質に働きかける治療です。 ただし、ここで一つ大切なことがあります。 これらの治療は、 病気を止めるものでも、元に戻すものでもありません。 現在分かっているのは、 病気の進み方を、ある程度ゆるやかにする可能性がある という段階です。 これまでの治療について 一方で、これまで使われてきたお薬も、今も大切な選択肢です

Dr. Rie Iwaki
4月20日読了時間: 3分
認知症は血液検査でわかるのか?| 最近の検査について、わかりやすくまとめました
「認知症は血液検査でわかるようになった」と聞いたことはありませんか? 最近はニュースなどでも取り上げられることが増え、外来でもご質問をいただく機会が出てきました。 結論から言うと、 👉 血液検査でアルツハイマー病の可能性を推定することはできるようになってきた 👉 ただし、誰でも受ける一般検査ではなく、診断を確定する検査でもない というのが現時点での位置づけです。 👉 そのため、「検査だけで判断する」のではなく、全体を見て考えることが重要です。 血液検査で何を見ているのか? アルツハイマー病では、脳の中で特定のタンパク質の変化が起こります。 現在、血液検査で注目されているのは主に以下です: ■ タウ蛋白(p-tau)👉 特に p-tau181 / p-tau217 が重要 ■ アミロイドβ(Aβ)👉 Aβ42 / Aβ40 の比率が指標 ■ 神経フィラメント軽鎖(NfL)👉 神経細胞のダメージを反映(ただし非特異的) 👉 これらを組み合わせて評価することで、アルツハイマー病の可能性を推測します。 どのくらい正確なのか? 血液検査の精度

Dr. Rie Iwaki
4月13日読了時間: 3分
大腸がんは「予防の時代」へ|症状・検査・今知っておきたいこと
大腸がんは、日本人にとって非常に身近ながんの一つです。しかし現在は、単なる「早期発見」だけでなく、 がんになる前に防ぐ「予防の時代」 へと考え方が変わってきています。 ① 大腸がんは予防できるがん 大腸がんの多くは、 ポリープ(腺腫)→がん という過程をたどります。 👉 つまり ポリープの段階で見つけて切除すれば、がんを未然に防ぐことが可能 です。 これは他の多くのがんにはない、大腸がんの大きな特徴です。 ② 症状が出る前が重要 大腸がんは初期にはほとんど症状がありません。 血便 便通の変化 体重減少 といった症状が出た時点では、 すでに進行している可能性 もあります。 👉 だからこそ 症状がない段階での検査=予防が重要 です。 ③ 大腸カメラ(内視鏡検査)の役割 大腸内視鏡検査は、単なる検査ではなく 👉 「診断+治療(ポリープ切除)」が同時にできる予防的検査 です。 小さなポリープも発見可能 その場で切除可能 がんの予防につながる ④ どんな人が検査を受けるべき?(重要) 次の方は、 一度は大腸カメラを検討することが推奨されます ■ 年齢

Dr. Rie Iwaki
3月28日読了時間: 3分
【春の健康情報】ダニに刺されたら?ウィーンで知っておきたい感染症
春になると、公園や草むら、森などで*マダニが活動し始めます。オーストリアのように自然が身近な環境では、屋外活動の際にダニに刺されることも珍しくありません。 ダニが媒介する感染症として、主に次の2つがあります。 ① ダニ媒介性脳炎(FSME) ウイルスによる感染症で、刺されてから約1週間後に発熱やインフルエンザ様症状が出ることがあります。いったん症状が落ち着いた後、まれに 髄膜炎や脳炎など中枢神経の症状 が現れることがあります。特効薬はなく、 予防接種が最も有効な予防法 とされています。 ② ボレリア症(ライム病) 細菌感染で、刺された部位を中心に数日~数週間かけて広がる赤い発疹(遊走性紅斑)が特徴です。神経や関節、心臓に症状が出ることもありますが、 抗生物質で治療が可能 です。 ダニに刺されたときの対処 ・できるだけ早く取り除く・細いピンセットで皮膚に近い部分をつかみ、ゆっくり引き抜く(薬局で購入可能です) ・その後、刺された場所を消毒 ・刺された直後の赤みやかゆみは局所反応としてよくみられますが、 数日~数週間後に直径5cm以上の赤い発疹が広が

Dr. Rie Iwaki
3月12日読了時間: 2分
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