top of page

歩くことと、こころの健康

4月19日
読了時間: 3分

更新日:9月21日

―「少しだけ動く」ことの意味―


「運動した方がいいのは分かっているんですが…」

診察室でよく聞く言葉です。


分かってはいるけれど、なかなか続かない。

忙しさや疲れの中で、後回しになってしまう。

とても自然なことだと思います。


実は私自身も、どちらかというと“家っ子”で、きっかけがなければ一日中家にこもっていられるタイプです。

誰かに誘われたり、予定があったりしないと、そのまま外に出ないまま一日が終わってしまうこともあります。


だからこそ、「運動の大切さ」と「実際の難しさ」の間にある距離は、日々感じています。



そんな中で、興味深い研究結果が報告されています。


1日の歩数と、うつ症状との関連を調べた研究では、歩数が増えるほど、うつのリスクが低下する可能性が示されました。



特に、

・1日あたり1,000歩増えるごとに、リスクが少しずつ低下・7,000歩以上歩いている人は、7,000歩未満の人と比べて 約30%程度、うつのリスクが低かった

と報告されています(JAMA Network Open, 2023)。



もちろん、これは「歩けば必ずうつにならない」という話ではありません。

体調や環境、ストレスなど、さまざまな要因が関わります。


けれど少なくとも、日々のちょっとした身体活動が、こころの状態にも影響している可能性があるということが、少しずつ分かってきています。



ここで大切なのは、「どれくらい運動するか」よりも、「少しでも動くこと」なのかもしれません。



7,000歩と聞くと、多く感じるかもしれませんが、

一駅分歩く・少し遠回りして帰る・買い物に歩いて行く

そんな日常の中の動きでも、少しずつ積み重なっていきます。


「まとまった運動をしなければ」と思うと、どうしてもハードルが上がってしまいます。

けれど、「あと1,000歩だけ増やしてみる」と考えると、少し現実的になるかもしれません。



ウィーンでの生活は、街を歩くことが比較的しやすい環境でもあります。

公園や緑が多く、少し外に出るだけで空気が変わるのを感じることもあります。

そうした環境を、無理のない範囲で利用してみるのも一つの方法です。


運動は、「やらなければならないもの」として考えると、少し苦しくなってしまいます。

けれど、気分を少し整えるための手段のひとつとして捉えてみると、見え方が変わることもあります。


「今日は少しだけ外に出てみる」

それくらいの小さな一歩でも、十分に意味があるのかもしれません。


完璧である必要はありません。

続かない日があってもいい。

それでもまた、少しだけ動いてみる。

その積み重ねが、こころと体の両方に、静かに影響していくのかもしれません。




※参考身体活動量と抑うつリスクに関するシステマティックレビュー(JAMA Network Open 2023)


コメント


Ordination Dr. Rie Iwaki

Ordination Dr.Rie Iwakiのロゴ。優しさと信頼を大切にした医療を象徴しています。

Dr. med. univ. Rie Iwaki PhD

Elterleinpl.13/8/R01
1170 Wien

  • 2時間までの無料駐車場をご用意

  • 公共交通機関でのアクセス良好

  • バリアフリー対応

  • Elterleinplatz 13/ Stiege 8 /1. Stock

  • ARZTのベルを押しながら、ドアを引いてください。

  • 日本の2階になります。上がって奥左手にお進み下さい

  • 『Praxis』の表示が目印です

診療時間

​​

完全予約制
平日:15:30以降
土曜日:予約枠に応じて対応

​​​​​​

ウィーン市内往診・時間外・病院付き添い可能な範囲で対応しております​

​

メールで診察希望のご連絡をください

 

診察希望内容、生年月日、健康保険番号(お持ちの方)、住所、お電話番号、薬剤アレルギーの有無、内服薬もあわせてお知らせください

bottom of page